アイマスクをして寝ると、「光が気にならず眠りやすい」「朝までぐっすり眠れる気がする」と感じる人がいる一方、本当に睡眠への効果があるのかは気になるところです。
特に、アイマスクで睡眠の質は変わるのか、毎晩して寝てもよいのか、デメリットや目への悪影響はないのかは迷いやすい部分です。さらに、ホットアイマスクやクールアイマスク、加重タイプなどもあるため、すべてを同じ「アイマスクの効果」として考えると分かりにくくなります。
結論からいうと、一般的な睡眠用アイマスクの主な役割は、目に入る光を遮り、眠る場所を暗くすることです。アイマスクそのものが不眠を治したり、使えば必ず睡眠の質が高まったりするわけではありません。光が気になる環境では役立つ可能性がある一方、締め付けや蒸れが気になる人もいます。
睡眠との関係や研究、して寝るデメリット、タイプごとの違いまで順番に見ていきます。
アイマスクの効果はある?睡眠との関係と研究結果
睡眠用アイマスクで期待しやすいのは、目元を覆って睡眠中に入ってくる光を減らすことです。睡眠の質との関係を考えるときは、アイマスクそのものの作用と、寝室を暗くすることの影響を分ける必要があります。

アイマスクで期待できることと研究で分かっていること
睡眠用アイマスクで期待しやすいのは、睡眠中に目へ入る光を減らすことです。睡眠への影響を考えるときは、アイマスクそのものの作用ではなく、暗い睡眠環境をつくる道具として捉えます。
使う場面ごとのアイマスクの役割
| 使用する場面 | アイマスクの役割 | 使うときの工夫 |
|---|---|---|
| 朝日・街灯が入る寝室 | 睡眠中の光を遮る | 明るい部屋で鼻まわりの光漏れを試す |
| 夜勤後など昼間の睡眠 | 明るい時間でも目元を暗くする | 遮光カーテンで窓からの光も減らす |
| 飛行機・夜行バス | 自分で消せない照明を避ける | 長時間着けても圧迫しない位置へ合わせる |
| 昼寝・仮眠 | 短時間でも暗い環境をつくる | 蒸れや締め付けがないか短時間から試す |
睡眠用アイマスクを使うときのポイント
アイマスクは、ただ目元に乗せればよいわけではありません。遮光できても圧迫感があれば眠りを邪魔しますし、付け心地がよくても光が大量に入っていては遮光用としての役割を十分に果たせません。

対策1 鼻まわりから光が入らない位置に合わせる
アイマスクを着けたときに光が入りやすい場所のひとつが鼻の両側です。明るい部屋で一度装着し、光の入り方を確かめます。
対策2 寝るときは外れない程度にベルトを調整する
寝返りですぐ外れないことは大切ですが、朝まで外れないよう強く締め付ける必要はありません。
対策3 まず寝室を暗くして足りない分をアイマスクで補う
寝室そのものの光を減らせる場合は、アイマスクだけに頼らず、先に光源を減らします。
対策4 音も気になる場合は耳栓との併用を検討する
アイマスクが遮れるのは基本的に光です。車の音、話し声、生活音なども気になるなら、光と音を別々に対策します。
アイマスクが役立ちやすい場面と使い方
アイマスクは、もともと十分暗い寝室よりも、自分では避けにくい光がある環境で役割が分かりやすくなります。朝日や街灯、昼間の睡眠、移動中の照明など、使う場面によって工夫するところも少しずつ変わります。

ケース1 朝日や街灯が入りやすい寝室
カーテンの隙間から朝日が入る、夜間も街灯や共用廊下の照明が入るといった寝室では、アイマスクで直接光を遮れます。
ケース2 夜勤後など昼間に眠るとき
夜勤や交代勤務で昼間に眠る場合は、屋外が明るいため夜と同じ暗さをつくりにくくなります。
ケース3 飛行機や夜行バスで眠りたいとき
飛行機や夜行バスでは、自分で周囲の照明を完全に暗くできないことがあります。
ケース4 昼寝・仮眠で明るさが気になるとき
日中の昼寝や仮眠では、部屋全体を暗くできない場合があります。
アイマスクをして寝るデメリットを避けるために見直したいこと
アイマスクをして寝ること自体が問題になるとは限りませんが、自分の顔や寝姿勢に合っていないものを使うと、圧迫感や蒸れ、ずれが気になり、かえって眠りにくくなることがあります。

予防1 締め付けを強くしすぎない
寝返りをしても外れないようベルトを強く締めると、こめかみや後頭部、耳の後ろなどに違和感が出る場合があります。
予防2 眼球を強く押す形や付け方を避ける
一般的な遮光用アイマスクは、眼球そのものを強く押さえるためのものではありません。
予防3 夏は蒸れや暑さを減らす
アイマスクは顔に密着するため、夏の睡眠では蒸れや暑さを感じることがあります。
予防4 寝返りでずれる場合は形状やベルト位置を調整する
朝になるとアイマスクが頭の上や枕元へ移動している場合、ベルトが緩いだけとは限りません。
予防5 毎日使う場合は洗濯表示に沿って手入れする
アイマスクには汗や皮脂、スキンケア用品などが付きます。繰り返し使うなら、洗える方法を把握しておきます。
ホット・クール・加重アイマスクでは目的が違う
「アイマスク 効果」で調べていると、通常の睡眠用だけでなく、ホット、クール、加重、シルク、USB・電動タイプなども見つかります。これらは目的や機能が違うため、通常の遮光アイマスクとは分けて考えると違いをつかみやすくなります。

ホットアイマスクは目元を温めることが目的
ホットアイマスクや蒸気タイプは、遮光に加えて目元を温める商品です。
まぶたを温める温罨法は、マイボーム腺機能不全に伴うドライアイなどを対象に研究されており、使い捨ての温熱アイマスクを使用した臨床研究もあります。
ただし、こうした研究は特定の症状や疾患を対象としています。市販のホットアイマスクを使えば誰でも眼精疲労が治る、ドライアイが治る、睡眠の質が必ず高まるという意味ではありません。
「ホットアイマスク」と「通常の睡眠用アイマスク」は目的が異なります。使い捨て、繰り返し使えるタイプ、USBで温めるタイプなどがありますが、温度や使用時間は製品ごとに違うため、表示された使い方に合わせて使用してください。
クールアイマスクは冷たい使用感を求めるタイプ
クールアイマスクや冷却タイプは、冷たい感触を求めるときに使われます。
暑い時期や目元を冷たくしたいときに心地よいと感じる人はいますが、冷やせば睡眠の質が上がる、目の疲れが治ると一律に考えるものではありません。
冷蔵庫や冷凍庫で冷やすタイプは、指定された冷却方法と使用時間に沿って使います。冷たさで痛みや強い違和感が出たら使用をやめてください。
加重アイマスクは重さと装着感が特徴
加重アイマスクは、通常の睡眠用アイマスクより重さを持たせたタイプです。
一定の重みを心地よいと感じる人もいますが、「重いほど睡眠によい」とは限りません。目を押されるような感覚がある場合は使用を続けず、圧迫感の少ない付け方や別の形状を検討します。
シルクアイマスクは肌触りや摩擦感の違いを見る
シルク製のアイマスクもありますが、シルクだから睡眠への作用が特別に高まるとは言い切れません。
違いが出やすいのは、肌触りや重さ、蒸れ方、摩擦の感じ方、手入れ方法などです。睡眠用として選ぶなら、素材名だけで決めず、遮光性とフィット感も合わせて比べてください。
EMS・振動・電動タイプは通常の睡眠用とは別に考える
EMSや振動機能、ヒーターなどを備えた電動アイマスクもあります。
こうした商品は、単純に光を遮る睡眠用アイマスクとは機能が異なります。EMSや振動が付いているから睡眠への作用が高い、眼精疲労に必ず効くという意味ではありません。
使用目的や使用できない条件が製品ごとに異なるため、電動・USBタイプは取扱説明書に沿って使ってください。
アイマスクは目の疲れ・クマ・視力回復にも役立つ?
アイマスクは「睡眠」だけでなく、目の疲れや眼精疲労、クマ、視力回復を期待して調べられることがあります。ここでは、遮光・温熱・冷却で目的を分けることが大切です。

普通の遮光アイマスクで眼精疲労が治るわけではない
一般的な睡眠用アイマスクの基本機能は光を遮ることです。
画面から目を離して休むきっかけにはなりますが、遮光アイマスクを着けるだけで眼精疲労そのものを治療できるとはいえません。
目の疲れが続く場合は、アイマスクだけの問題と決めず、目の乾燥や視力など別の要因も考えます。症状が続くときは、必要に応じて眼科への相談も検討してください。
ドライアイへの研究は主に温めるアイマスク
ドライアイ関連で研究されているのは、一般的な遮光タイプよりも、まぶたを温める温熱タイプです。
マイボーム腺機能不全に関連するドライアイ患者を対象とした研究では、温熱アイマスクを使った治療で一部の症状や涙液に関する指標に変化が報告されています。
一方、ドライアイには複数の原因があります。アイマスクを使ったあとに目が乾く、痛い、充血するといった症状が続く場合は、商品を替えながら使い続けるのではなく、眼科へ相談する選択肢もあります。
アイマスクで視力が回復するとはいえない
通常の睡眠用アイマスクは、視力を矯正したり回復させたりする器具ではありません。
「視力回復アイマスク」と呼ばれるものの中には、小さな穴が開いたピンホールタイプもありますが、これは睡眠用の遮光アイマスクとは別の商品です。
一般的な睡眠用アイマスクをして寝ることで、近視や遠視そのものが改善すると考えないほうがよいでしょう。
目のクマへの作用も分けて考える
遮光アイマスクを使うだけで、目の下のクマがなくなるとはいえません。
クマには複数の要因があるため、通常の遮光アイマスクだけで改善すると断定できるものではありません。
クールアイマスクを使ったあとに目元がすっきりしたように感じることはあっても、それとクマそのものへの作用は分けて考える必要があります。
アイマスク選びでは遮光性だけでなくフィット感を見る
アイマスクは価格が高ければ睡眠に向くとは限りません。睡眠時に使うなら、必要な光を遮げて、長時間着けても気になりにくいことが重要です。

鼻まわりまで遮光できるか確かめる
アイマスクは正面をしっかり覆っていても、鼻の横から光が漏れることがあります。
明るい部屋で一度装着し、鼻まわりや頬との境目から光が差し込んでいないか確かめます。光が見える場合は、本体を少し上下左右へずらして、遮りやすい位置を探します。
ベルトを強く締めれば解決するとは限りません。位置を変えても大きく光が漏れるなら、自分の鼻や顔の形に合う形状かどうかも比べてみてください。
横向き寝ではベルトや金具が当たらないか試す
横向きで寝る人は、ベルトの調整金具や面ファスナーがこめかみ付近にあると、枕との間に挟まって気になることがあります。
装着したまま実際に横向きになり、金具やベルトが枕へ強く当たらないか試してみてください。仰向けでは問題がなくても、横向きになると違和感が出ることがあります。
100均のアイマスクでも効果はある?
一般的な遮光アイマスクの役割はシンプルなので、100均の商品でも、自分の顔に合っていて必要な光を遮れるなら、目元を暗くするという基本的な役割は期待できます。
価格差が出やすいのは、立体構造、鼻まわりの遮光、素材、ベルト調整、耐久性、洗いやすさといった部分です。
まず「アイマスクをして寝ること自体が自分に合うのか」を試したい場合は、手頃な商品から使う方法もあります。ただし、「100均だから役に立たない」「高級だから睡眠の質が上がる」と価格だけで判断する必要はありません。
毎晩使うなら洗いやすさも大切
毎日使うアイマスクには、汗や皮脂が付きやすくなります。
購入前に洗濯タグを読み、洗濯機対応か手洗いのみか、乾かしやすい素材かを把握しておくと手入れしやすくなります。
特に夏場やスキンケア後に使用する人は、遮光性と同じくらい手入れのしやすさも使い続けやすさにつながります。
アイマスクだけで眠れない場合は睡眠環境全体を見直す
アイマスクは光への対策にはなりますが、眠れない原因をすべて解決するものではありません。光だけでなく睡眠環境全体を整えることも大切です。

室温・音・就寝前の光も一緒に見直す
寝室を暗くしても、室温が暑すぎる・寒すぎる、周囲の音が気になる、寝具が合っていない、寝る直前までスマートフォンを見ている、就寝・起床時間が日によって大きく違うといった要因があれば、そちらへの対策も必要です。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、睡眠環境は暗さだけでなく、寝室の温度や光、生活習慣など複数の要素から考えられています。
眠れない状態や日中の強い眠気が続く場合は相談も検討する
アイマスクを使ってもなかなか寝つけない、夜中に何度も目が覚める、十分に寝ているはずなのに日中の強い眠気が続くといった状態がある場合は、アイマスクだけで対応を続けないことも大切です。
睡眠の問題が長く続いて生活に影響している場合は、医療機関へ相談することも検討してください。
まとめ|アイマスクの効果は光を遮って眠りやすい環境をつくること

参考・出典
記事内で確認・参照した主な情報源です。
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確認睡眠環境、光と睡眠、就寝前の光環境に関する内容
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確認暗い睡眠環境、昼間の睡眠、遮光カーテンやアイマスクの使用
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確認13研究・797人のICU患者を対象としたアイマスク・耳栓と睡眠の質に関するメタ解析
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確認18〜35歳の健康な成人を対象としたアイマスク使用と翌日の学習・覚醒度に関する研究
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確認Grecoらの研究データ再解析と、学習・覚醒度への解釈上の制約
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確認マイボーム腺機能不全に伴うドライアイを対象とした温熱アイマスクの臨床研究
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確認睡眠用アイマスクの基本的な役割、締め付けや目元への圧迫を避ける考え方、タイプの違い









